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神経の異常と背中の痛み
骨の病気
背中の痛みの原因には、当然ですが『外傷』があります。外傷とは、怪我であり、痛めるような出来事が存在している場合です。たとえば、自転車で転んだとか、野球でバットが当たったとか、乗馬で落馬したとか、ちょっとぶつけたとか、尻餅付いたとかというような小さな出来事も含みます。比較的若い方は、強度の外傷があって初めて骨折を起こしますが、疲労骨折などもありますので、十分な医療検査は必要です。この場合に骨折する部位は、背中ですから胸椎と肋骨です。肩甲骨も場所的には有りますが、肩甲骨の骨折は事故などの多きな打撃以外には考えられませんので、この場合とは少しニュアンスが違います。胸椎と肋骨の骨折は、事故でよく起きる骨折の内の一つですが、気を付けたいのが、お年寄りの転倒です。お年寄りの場合は、骨量が減って骨が弱くなっています。骨量の計測で『骨粗しょう症』が無いと診断された方でも、簡単に骨折しているのが現状です。特に尻餅をついたとか、背中から転んだとかいった後、数日たってから痛みが強くなって来ることもあります。転倒後に違和感や痛みが有りましたら、特に背骨や肋骨に於いては、骨折を考えなければいけません。十分な医療検査が大切です。背骨の圧迫骨折では、脊髄病変を起こすこともあり、進行すると、膀胱や肛門括約筋の制御が難しくなります。下肢の筋肉に麻痺を起こしたり、神経異常を起こすこともよく有り、歩行困難の原因となりますので、事故後に『おかしいな』と感じたら、必ず医療検査を受けることが、早く的確な処置をすることに繋がりますので、最も大切な要素の一つとなります。
胸椎椎間板ヘルニア
背中の痛みに椎間板ヘルニアがあります。椎間板が変性を起こして、中の髄核が突出して神経を刺激します。椎間板ヘルニアになる原因は、外傷・重複的微外傷などの力学的原因が主です。髄核は脊髄神経を刺激したり、神経根を刺激したりします。それぞれ自覚症状が違ってきます。中央の背骨付近の痛みに加えて、左右に放散する痛みです。神経を圧迫するような動きでは痛みもしくはしびれ等の神経症状は憎悪することが多いです。ただし、脊髄病変の場合は、両側に放散する痛みに加えて、下肢に異常がでてきます。筋力の低下、知覚異常、腱反射の亢進、バビンスキー反射などの病理テストが陽性、筋力の低下、内臓の異常などです。これらの自覚症状が伴った場合は、背中の痛みに留まらず、脊髄病変が疑われますので、しっかり医療検査を受けなければなりません。また、神経根障害の場合は、症状は片側です。従って、片側の神経根に沿って痛みや痺れが発生します。感染症の場合は、帯状疱疹等の湿疹が神経の走行に従って現れることもあります。この場合は片側であるという事が重要なポイントです。急性期と慢性期とでは、自覚症状は異なってきます。基本的に急性期は局部の痛みが強く炎症性の痛みが多く考えられますが、慢性期にはいると、強烈な痛みではなく、運動痛に加え、やや鈍いはっきりしない放散痛が多いです。ヘルニアのある部位の背骨を圧ッすると、痛みが再現することが有ります。(決して強い力で押してはなりません。)多くのヘルニアは改善しますが、脊髄病変は気をつけなければなりません。ここには感染症も含まれます。(髄膜炎)
脊柱管狭窄症
背中の痛みに骨の変形が関係している事があります。骨の変形は、胸椎の変形ですが、胸椎骨の中の椎孔という穴が狭くなることで、脊髄神経を圧迫します。また、椎間関節や椎体の変形は、末梢神経の肋間神経を圧迫します。脊髄神経の圧迫は、変形の進行によって、脊髄病変と進行し、両下肢の神経異常に発展することがあります。麻痺が出るなどの深刻な自体になる前から、治療やケアを施すことが大切です。この胸椎の椎孔は、互いに連なり、椎間孔を形成し、脊髄神経を守っていますが、椎間板の障害(椎間板ヘルニアなど)や胸椎骨の変形は、この脊柱管を狭くしてしまいます。脊柱管の狭窄は、年齢と共にも出現し、どなたにでも発症の可能性があります。特に、過去の外傷歴に因っては、既に脊柱管が狭くなりつつ在る所に、筋力低下や重複的な微外傷の繰り返しで、益々病状は進行し、下肢の痺れや筋麻痺へと進行し、中枢神経系の異常へと発展すると、括約筋の制御不全となり、排便のコントロールも思うようにいかなくなります。また、神経根障害は、肋間神経痛として症状が現れます。椎間孔から走行している肋間神経を、骨の変形や椎間板の変形が刺激します。これらは背中の痛みに加えて、神経の走行と共に神経痛として感じます。痛みは、肋間神経の知覚繊維を刺激して、その神経支配域(デルマトームと呼ばれています。)に痛みや感覚異常を生じます。脊髄病変の場合は両側に自覚症状が現れ、神経根障害の場合は片側に自覚症状が現れます。脊髄病変はより重症度が高く、医療検査は欠かせません。
自覚症状と原因・病気
背中の痛みには必ず原因があります。ところが、皆似ているような痛みなので、何が起きているのか判らないことが多いものです。特に骨折や捻挫等の、身に覚えが無いような背中の痛みには、不安が付きまといます。大切なことは、鑑別をしていくことです。まずは、上記のように、痛みが起きる原因を自分で覚えているかいないかです。例えば、転倒や強打や不自然な姿勢で痛みが走ったなどが、それに当たります。これらの覚えがない場合は、まず画像診断にてヘルニアや骨の変形を確認します。神経圧迫が確認できれば、痛みの原因はそれです。また、画像上は何も問題がない場合もあります。この場合は、筋肉や靭帯の軟部組織の異常を疑います。これらの場合は、急性期の炎症を除けば、慢性痛であり、自動運動での痛みや、体の動かし始めの痛みもしくは起床時の痛みが多いです。運動痛に加えて、安静痛がある場合は、同じ背中の痛みでも内臓の異常が考えられます。内臓の異常がある場合は、安静にしていても背中に痛みが感じられることが多いです。当然感じない場合もあります。この安静時の背中の痛みがあれば、内臓異常や感染症や腫瘍等の異常が考えられますので、医療検査が欠かせません。更にこれらの検査にて、すべての異常がないと診断されることも多く、実はこのような方が圧倒的に多いのが事実です。原因はあるのですが、なんら異常として診断が不可能なのです。映像として確認できないような異常は、軟部組織や内臓の異常であることが多いです。疲労もこの中に含みます。筋肉や靭帯の不調は映像では判りません。例えば、筋肉が硬いとか柔らかいといった様子は、MRIで調べても判らないのです。ここで多い筋肉の異常は、筋膜の異常です。または靭帯の弛緩などがそれに当たります。これらをうまく対処で来うる治療もしくは生活習慣は、慢性的な背中の痛みを劇的に変化しうる事は言うまでもありません。ここではマッサージは効き目が無く、悪化さえすることがあります症状にてのお話です。